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”メメント・モリ”

日々徒然

「自分がいつか死ぬことを忘れるな」という意味の言葉。
目の前のことに執着すると、忘れてしまう。
ガンを公表していた佐久間正英さんが亡くなったと、昨晩公表されました。亡くなる前の日記に「絶望よりもささやかな幸せを感じている日々」というような内容が書かれていたのが、ずっと私の頭にありました。何かを突き抜けた、とてもフラットな境地なのでしょう。
役者の入川保則さんがガンを公表して亡くなっていったときも、まさに人生を達観した(私から見るとそう見える)インタビューの様子が、すごいなぁ!!と思ったのを思い出します。
日常的にいつも死を意識するには、エネルギーが到底持ちませんが、ときどき思い出すと”愛”が見えてくるような気がします。
偶然生まれて、
とても短い時間を、
いろんな風に生きようとして、
残らず消えてゆく。
出会えた人とは、短い時間のそのまたさらに
短い時間を一緒に過ごしていく。
そんなことに思いを巡らすと、小さないのちに「その人らしく生きてね」と願えるし、ちいさないのちの私自身もフッと肩の力が抜けるんです。色んな物事のありのままを受け入れられるし、自分らしい判断もできる。
少し前のブログに「音楽がその人にとってアクセサリーじゃない音楽家が好き」と書いたことがあります。「この人、音楽でやらなくても良かったじゃん?」という人に出会うと、すぐにわかってしまうんです。音楽に限らず、ですが。
こんな短い時間しか生きられず、右往左往しても、殆ど残らず消えて無くなってしまう私たちなのだから、もう、そんな間を持たせるための音楽はわざわざ作らなくていいじゃないか!どんな音楽でも、心に素直なものだけを、感動するものだけを、作っていこうじゃありませんか。
あなたも、私も、本当に大切にしてあげたい。
そんなことを思った、佐久間さんのニュース。