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【リリースおめでとう企画】 アルバム『SQUAME』 全曲解説Vol.2 by 磯たか子

アルバム『SQUAME』の発売を記念して、ミムラスの音楽を長年知る人々からの全曲紹介付ライナーノートが届きました。第2回目は名古屋の磯たか子さん(Sweet Sunshine)より、作品を女性の視点から読み解いてくださいました。紹介させていただきます。お楽しみください!
squame mimlus naito akiko ミムラス内藤彰子
(以下、磯たか子さんからの解説)
 ミムちゃんはシンガーソングライターの中でも突出したポップスセンスを持つ希有な存在です。
待望の新譜『SQUAME』は曲の素晴しさも然ることながら、今を生きる女の子の気持ちがたくさんつまったポップソング集で、もう女の子と自称するのは憚れる私ですが、珠玉の10曲から受け取ったミムからの頼もしいメッセージ(個人の感想ですw)をガールズトークの輪に入ったような気分で(うんうん、そうだね、など相づちを打ちながら)読んでいただけたらウレシいです。
ここ一番の時に側についていてくれる大切な存在になるであろう『SQUAME』に愛をこめて。

1. 新しい春が呼んでる - A NEW SPRING IS CALLING:新譜の発売は秋まっさかり。これからだんだんと寒くなって、やがて冬がやってくる。イベント多き季節にどんなことがあったって、ミムが次の春を呼び込んでくれるから大丈夫!

2. ふつうって - NORMAL:NGワードに押しつぶされそうになりながら暮らしていても、歩き立ち止まって、自分に帰っていけばいいんだよ。

3. ワタシだけ持ってるパレットの色 - COLORS OF A PALLETTE ONLY I POSSESS:絵の具って気がつくと同じ色だけが減っている。でもね、まだ使ったことのない色が、たくさんこれからの日々を彩るべくスタンバイ中。

4. 駅まで15分 - 15 MINUTES TO THE STATION:15分を一緒に歩く。時計の秒針が15回まわる間には、何かおこるかもしれないし、おきないかもしれない。胸にしまってあるクエスチョンはゆくえを探してる。

5. 過ぎてゆく - SIMPLY PASSES:弦楽器の減衰音と三拍子が、究極の心安らぐ場所はここだよ、と教えてくれた。

6. SEASIDE STUDIO:このアルバムにちりばめられた、スペシャルフレイバーの秘密が少しだけ証されてる!?

7. HERE BY YOUR SIDE feat.Tim Treffers:みんな羽根を持っていることを忘れている。とつぜん魔法がかかってミムが飛んでみせてくれた!私たちにも笑顔の魔法が、もうかかってる。PVの世界にまずはおじゃましてみない?

8. ヒーローはいない - YOUR HERO DOESN’T EXIST:一緒に踊ってくれる人がいる場所へ飛び出そうぜ!君の中のヒーローが応援を待っている。 

9. SLAAP KINDJE SLAAP feat.Tim Treffers:大好きなディックブルーナの絵本と子守唄。オランダの子供たちの気分で眠りに落ちてしまいたい。

10. ALREADY:恋をしているとき、朝も昼も夜も恋の中にいる。恋をしていないときだって、こんなにも朝も昼も夜も愛おしい世界を生きているんだ。

磯たか子 Sweet Sunshine
磯たか子/Takako Iso (Sweet Sunshine)  http://isosounds.com/
東京から拠点を移し、現在は名古屋在住のシンガーソングライター。2004年に結成の「磯たか子とsweet sunshine」から続くSweet SunshineではJAZZ~AOR/SOULなサウンドで鍵盤ヴォーカルを、フラットライナーズではROCKなドラマーとしてプレイ。名古屋に拠点を移してから、名古屋最大のインディー・コンピレーション『ナゴミハイツ』を企画するなど、深い音楽愛でタフに活動を続けている。愛車はジムニーJA11。 Follow now! → 磯たか子 on Twitter

linernotes mimlus naito akiko ミムラス内藤彰子
(以下、銀河スープ・中村氏からの解説)
 アルバムリリースおめでとうございます。一聴してまず、周りの仲間に支えられ、一人でミムラスが一歩づつ確かな歩みで描いてきたであろう音の世界を感じました。彼女自身がより吹っ切れ、解放された自由な気持ちと前向きな気持ちでこのアルバム『SQUAME』が産みだされたであろうことを嬉しく思います。経験を重ねて沢山のことをさらに多面的に捉え、自由に音楽を操れるまでに進化したミムラスの新しいアルバム、お楽しみください!

1. 新しい春が呼んでる - A NEW SPRING IS CALLING:アルバムを祝福するようなオープニング・ナンバー。軽快なハンドクラップから始まり、アップテンポなバスドラムがビートを刻む。さらにミニマルなコード感で鍵盤、弦楽器の渋いフレージングが重なっていく。中盤にはミムラスらしい、スウィートなメロディーで楽曲の世界観が広がる。まさにこのアルバムの序章であり、「新しい春が呼んでる」というタイトル通りの、期待がおのずと膨む楽曲。 

2. ふつうって - NORMAL:リスナーにクエスチョンを投げかけるような、夢を持つもののジレンマがなぞられる日常的なメッセージソングであり、淡いメロディーに胸が切なく締めつけられる。ポップな楽曲のアレンジの中にさりげなくビートパッドが鳴っていたりと、一筋縄ではいかない彼女のサウンドプロダクションの深さも垣間見れる。 

3. ワタシだけ持ってるパレットの色 - COLORS OF A PALLETTE ONLY I POSSESS:乾いたサウンドのドラムが軽快なブレイクビーツ風リズムを率先し、そこに軽やかなメロディーが戯れるように重なる。不意を突くコーラスアレンジもあり、スウィートさとアグレッシッブさが絶妙なバランスで融解する、爽快で心地よいアップテンポなナンバー。 

4. 駅まで15分 - 15 MINUTES TO THE STATION:遊び心が盛り込まれたような安堵するナンバーで、サウンド面ではアルバムの中でも音の隙間をうまく構築されており、またトイミュージック風のイマジネイティヴなサウンドに仕上がっている。 

5. 過ぎてゆく - SIMPLY PASSES:ドリーミーポップなナンバーで、特にミムラスのソングライティングの素晴らしさが顕著に表れた曲。中盤の英国ミュージック風なホーンセクションが、楽曲の世界観のスケールの壮大さを掻き立てる。この楽曲には、彼女自身が今まで歩んできた歳月が丁寧に音楽へと結実され、サウンド面は穏やかでありつつ、間違いなくリスナーの心を掴む、一つのハイライトになろう名曲。

6. SEASIDE STUDIO:海辺の鳥の鳴き声のサンプリングから始まる、軽やかなアコースティックギターのしらべ。グラスに注がれるビールの泡の音。優しい木漏れ日が差し込むような歌声に、まるでその場所で安らいでるような気分になる。 

7. HERE BY YOUR SIDE feat.Tim Treffers:ソウル調の可愛いナンバー。オランダのSSW、ティム・トレファーズとの声質もナチュラルに溶け込み、グルーヴィーなベースラインが楽曲全体をリードする。英詞でありながらリスナーを選ばない、ポップな説得力を持ったナンバーに仕上がっている。

8. ヒーローはいない - YOUR HERO DOESN’T EXIST:シンプルで飾らないエイトビートのドラムに浮遊感のあるシンセ、ギターポップ風のリフが楽曲を彩る。ここでも彼女のソングライターとしてのメロディーセンスが存分に発揮されており、サビの突き抜ける清涼感がとても心地よい。 

9. SLAAP KINDJE SLAAP feat.Tim Treffers:オランダに伝わる子守歌「SLAAP KINDJE SLAAP」のカヴァー。SSW ティム・トレファーズとの混声ナンバーで、アレンジは原曲の世界観を丁寧に踏まえつつ、さらにミムラス風ドリーミー・ミュージックに仕上がっている。優しく眠りに誘うように、そしてこのアルバムの終盤の訪れを祝福するような丁寧なアレンジ。 

10. ALREADY:このアルバムのラストナンバーであり、彼女自身の心情を綴る等身大の歌詞や、シンプルなバンドアレンジが楽曲の良さをより引き立てている。アルバムの最後を飾るのに相応しいナンバーであり、聴き終えた後、もう一度最初からこのアルバムが聴きたくなる。

gingasoup
銀河スープ/Gingasoup  http://gingasoup.webcrow.jp/index.html
兵庫県出身のシンガーソングライターの中村英哲を中心に結成された音楽ユニット。
コンテンポラリーフォーク等をバックグラウンドとした繊細な音楽性が特徴。イラスト等のアートワークも自身で手掛け独自の世界観を魅せる。現在まで3枚のアルバムと配信限定シングルをリリース。
坂本龍一氏のJ-WAVE FM「RADIO SAKAMOTO」にて作品が度々取り上げられ話題に。
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