blog

毎日(ときどき)短いブログ349 – 絆創膏のジェントルマン

日々徒然

スーパーの近くの交差点を歩いていたら、歩道の角で自転車でド派手にコケているおばさんを助けようとしている男性が見えた。男性は片手に自分の自転車ともう片方の手におばさんの自転車を支えながら倒れこんでいるおばさんを何とかしようと焦っていた。前のかごにも後ろのかごにも買い物の荷物がいっぱいで、歩道の段差でバランスを崩したのだろう。

信号も変わり車道へはみ出ていたので私も駆け寄って、まずは散らばった荷物をかき集めておばさんの自転車を歩道へ移す。しかしおばさんは角のポールに頭を強く打ったらしく立ち上がれないでいる。男性もおばさんを気遣っているが頭を押さえて身をかがめるおばさん。
「おばさん、どこに痛みあります?吐き気やめまいはします?アレなら救急車呼びますから」というと「いいの、いいの、そんなんじゃないけど」と言って顔を上げたおばさんの額の上の方には、ぷっくりたんこぶができて鼻の上は血が滲んでいた。おばさんの気が動転していたので、歩道脇のベンチに一緒に座りましょうと誘ってどうにかベンチまで来てもらった。

おばさんは「私のここ(おでこ)どうなってます?」と聞いてきたのでアイシャドーのコンパクトを開いて見せると「あ、血は出てないか。でも大きなこぶになってるわね・・・」と痛そうに額を抑えた。
「や~、今日はツイてないですね。災難でしたね。脳震盪や吐き気がでると怖いから少し落ち着くまで一緒休みましょう~」私はおばさんの隣で背中をさすってあげた。

そこへさっきの自転車の男性が戻ってきて「あの、、これ、絆創膏良かったら使ってください」と3~4枚おばさんに渡していた。そして「じゃあ、僕はここで」と自転車で去っていった。鼻の上の流血も少なかったので私はおばさんのポッケに絆創膏を入れてあげて、そのあと10分くらいおばさんのおしゃべりに付き合って途中まで一緒に帰りながら別れた。

あとあと思い返すと、車道が青信号に変わったとき絆創膏の彼は外側に回っておばさんを歩道側にしてかばってあげていたんだ。絆創膏をいつも持ち歩いてるのも凄いし、ジェントルマンじゃない!?かっこいい♡