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演奏の旅路 ②

日々徒然

施設でのセッティング中の図。

翌日の本番前、宿で食事を済ませてからは、地元の音楽スタジオでリハをしに行った。そのスタジオがまた、ハンパなく懐が大きいんだ。

東京ではまずありえない感じ。
自宅の一部をリハ&レコ用スタジオとして2部屋貸しているのだけど、まず駐車場が広大!!到着するとママが迎えに出てきてくれて「どこに停めてもいいわよ~」と(笑)。そしていよいよ中に入ると、靴を脱いで上がり、スリッパでスタジオへ行く。その途中、冷蔵庫やコーヒーメーカーがあって、「好きに飲んでね!」とのこと。おもてなし。
また予約時間より早く到着したのに、すぐにスタジオに通してくれたし、極め付けは、終了後!!「4人でスタジオ代、割勘なんでしょ?割り切れるようにサービスしとくわね!」と、スタジオ代を何百円かまけてくれたのでした(笑)

こういうざっくりしたやりとりって、心地いいよね~。ちなみに、スタジオは音回りもよくて、使いやすかったです!またいつか使わせてもらおう。

施設での演奏は、10曲、45分ほどの演奏をさせてもらいました。唱歌や昭和歌謡がメインですが、自分たちも気持ちに無理をすることなく演奏できる、いい曲ばかりです。40人ほどのおじいちゃん・おばあちゃんたちと、一緒に歌い、一緒に手拍子し、一緒に笑い。「認知入っているんだけど、昔は高級な芸者さんやってた人なんだよ」と介護士さんに手をひかれてやってきた美人のおばあちゃんは、ある曲を聞いて歌いながら、つーっと涙を流していた。昔のことをふと思い出したのでしょう。
お身体が不自由で長いベッドで観に来てくれたおじいさんも、目元を何度もハンカチでぬぐわれていた。
↓の写真は、思わず立ち上がって手拍子してくれたおばあちゃん!周りの席の人に「ほら、あんたも立ちぃや?」と熱気をリードしてくれた、盛り上げ隊長!大合唱の曲もあったし、静かに聞いて貰った曲もあった。届いた人、演奏なんて聞きたくなかった人もいたかもしれないけど、、一番の思いは、私のおばあちゃんに楽しんで貰えること。少しでも心が生き生きしてくれる瞬間があったなら、うれしい。

趣旨に賛同し、参加してくれたミュージシャン友達に感謝します。