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Hello! Taipei ③
この台北の旅の一番は、なんといっても無針鍼の鍼灸院の、楊先生との出会い!御年、89歳。
日本で予約をしてから行ったのですが、着くなり待合室には数名の方がおられます。どうも、全て日本人のようです。
はじめに治療を受けて施術室から出てきた男性は、台北に住むJALの日本人パイロット。「おっ旅行ですか?何泊です?楊先生の鍼はね、痛いけど効きますよ!治して帰りたいなら、明日も来るといい」目をキラキラさせながら、気さくに話しかけてくれました。かく言う彼も、今朝ぎっくり腰になってしまい、慌てて楊先生の鍼を予約して来たそうなのですが、既にスイスイ歩いているではありませんか!!
そしてようやく現れた楊先生は日本語完璧。「内藤さん、予約の方ね!もうちょっと待っててね」とニッコリ。先のパイロットに領収証の発行を頼まれるも「次の方をやった後でいいかな?待てる?」なんて言って、全然平気。パイロットも「いいですよ」なんて答えて、私たちとお喋りしながら平気で待っています。なんと気長な!
パイロットの次に呼ばれて施術室に入って行った女性は買い物袋を持っており、帰り際、楊先生に「これ、北海道のお土産です」といって”白い恋人”を差し入れしていました。リピーターなのね。
そして、いよいよ私たちの番が・・・と思いきや、パイロットの領収証が先だったな!
お喋りしながら10分くらいかけて手書きの領収証を発行していく楊先生。笑 やっと領収証を受け取ったパイロットは「じゃ、旅行楽しんでね!」と爽やかに帰って行きました。
そしていよいよ、私たちの番です。「では今日はどこを治したいですか?」と楊先生。私は、寝つき&寝起きが悪いので、自律神経を整えたいと言いました。「自律神経は一朝一夕には治せないけど、それでもだいぶスッキリするから、楽しみにしててね」と先生。
無針鍼は、肌にプスっと刺す鍼ではなく、電気が流れる芯を当てることで刺しているような刺激のある治療。
受けてみると、確かに、歯を食いしばるほど痛いです。顔、背中、首、全身のツボに20分くらいかけて鍼をしてもらうと、終わる頃には身体中がスッキリ、ピカっと視界が開けます!凄いぞ、無針鍼。
一緒に行ったTAMAKOさんも終わり、楊先生は本日店じまい。
すると「せっかく日本から来たのだから、どこよりも美味しいコーヒーを淹れてあげましょう」と待合室のテーブルにサイフォンを準備し始める、楊先生!自らおとしたコーヒーを、ご馳走してくださいました。
まるで理科の実験のようにサイフォンからおとされたコーヒーは、アメリカンのような薄めのコーヒーで、でも何ともまろやか。一日に何度も飲みたくなるようなホッコリする味でした。「・・ほんとだ、美味しい!」TAMAKOさんと楊先生と3人で、それはそれは美味しいコーヒーを楽しみました。
「また台北に来ることがあったら、先生に連絡ちょうだい。宿も私が取れば、いいところに格安で泊まれるから!そして、今度は皆で食事でも行こうね!」ですって!なんとオープンマインドな、楊先生。
御年89歳、iPad、メール、スマホを使いこなし、国内外に無針鍼のお弟子さんを育て、お客さんを手厚く迎え、本を出版し、、凄いタフネスであります!
またいつか必ず鍼をしてもらおうっと。